なぜその写真を撮ったの?
人の心を惹きつける写真を撮るにはテクニックや機材の良しあしだけではありません。
撮影者が写真を通して何を伝えたいか、つまり、何に興味をもって撮影したのかが大事になります。
もちろん、なんか理由はわからないけどこの景色に感動しちゃったんだよね!
ということもあるし、
理屈よりも感性でたくさんシャッターを切ることも写真上達の近道だったりするので、
いちいちそんなことを考えるのもめんどくさいのですが、
時々撮影した写真のどこに心惹かれたのかを振り返ることで写真に対する考え方に広がりが出てきて、
より楽しいフォトライフとなることでしょう。
写真のタイトルを考えてみよう
おすすめのトレーニング法は撮影後の写真にタイトルを付けてみることです。
意外と難しいです。
自分が「何かを感じて」撮影した写真に対してぴったりの言葉を選んでタイトルにする。
作品を考察することでより理解が深まり、次の作品作りのアイデアにもつながることでしょう。
SNSに写真をアップするとき等にぜひ実践してみてください。
写真の中にある主題と副題
そして作品作りの解説でよく出てくるのが
「主題」と「副題」という言葉です。
個人的には「主役」と「脇役」でもいいと思っています。
撮影の中で主題を決めることは、何が面白いのかを明確に伝える一つの方法です。
例えば海の水平線を撮影するときに、
水平線の下
水面の反射や水中に映る風景が面白いのか
水平線の上
空の色、雲の形が魅力的だったのか
でアングルや構図が変わってくることでしょう。
風景のいろいろな要素がある中で「主役」を決めることで
伝えたい内容が明確になってきます。
そして、主題をより引き立てる「副題」を画面の中でうまく配置させることで
主題が引き立つ、また、ストーリーを感じさせるような味わい深い写真作品を作ることができます。
まずは主題を意識することから初めて、慣れてきたら主題に対する副題も意識しながらフレーミングをしてみましょう。
主役を引き立てる名脇役が見つかるといいですね。
※もちろん写真の表現方法は自由なので、主題&副題にとらわれず、被写体の各要素をフラットな内容で見せる方法も当然ありだと筆者は考えています。
作例で考える主題と副題
実際の作例で主題と副題を考えてみましょう。
上の写真は大きなケヤキの木です。
大木の堂々とした姿、生い茂る葉っぱの少し明るめの緑色に癒しを感じてシャッターを切りました。
当然この写真の「主題」はケヤキの大木です。
実はこの写真、「副題」として入れた要素を消しています。
「語らう」
元の写真がこちら
左下に語り合いながら歩く人の姿があります。
リラックスした感じの2人を入れることで、この場所の気持ちよさを演出してくれています。
また、実際の人を画面にいれることで、この大ケヤキがどれだけ大きいのかを表現することが出来ました。
※人物にはボカシ加工をしています。
次は夕焼けに染まり始める雲の写真です。
主題の雲の形と色、そしてまだ青く残る空のブルーとの対比が面白くてシャッターを切りました。
こちらも「副題」として入れた要素をカットしています。
「街の喧騒を忘れて」
元の作品がこちら
撮影したのは近所の住宅街です。
主題の雲だけの写真であれば、ただキレイな雲の写真で終わるかもしれませんが、
下の住宅街と電柱を入れることで、街中でも雄大な雲の風景を見ることができる「意外性」を狙いました。
また、日々せわしなく送っている日常の中でこの雲をみて気分転換した気持ちになってもらえれたらという気持ちもあります。
最後はトロロアオイという花の写真です。
花びらが薄い黄色の花で、フワッと柔らかい印象を受けました。
太陽の光が透過しているところも魅力的です。
「副題」を入れた元の写真が下です。
「涼風」
フワッとした柔らかい印象の花だったので、同じく柔らかい感じの雲がいい位置で入るようにフレーミングしました。暑い夏の涼しげな風景を感じてもらえたら幸いです。
いかがでしたでしょうか?
普段から主題と副題、もしくは主役と脇役を考えながら撮影することで表現の幅がさらに広がることでしょう。
ブログランキング参加中です。応援よろしくお願いします。
多摩エリアの写真情報ブログ
↓↓↓