先日下見をした東京都あきる野市にある里山「横沢入」のホタル。その本番撮影に行ってきました。
雨が降ったりやんだりの天気だったので、ホタルに出会えるかどうか心配でしたが、
この里山のある場所で無事ホタルの撮影ができました。
比較明合成撮影って何?
ホタルの撮影でよく行われる「比較明合成」とは、複数枚の画像を重ね合わせる際にピクセルごとの明度を比較して、明るいほうのピクセルを採用して1枚の写真に合成する方式
初めての撮影方法に今回チャレンジしました。
人によって撮影方法にいろいろ違いがあると思いますが、今回僕が撮影した手順は以下の通りです。
必要な機材
①出来るだけ明るいF値のレンズ
(個人的には単焦点の標準~中望遠レンズがお勧め)
②三脚
③レリーズ
レリーズについてはこちらで過去記事で解説しています。
https://kitasan.jp/archives/1288
まずは日が沈んで少し明るさが残るうちに背景用の撮影を行います。
完全に暗くなってからでも露出の調整で背景を明るくすることが出来そうですが、
ノイズ等を考えると少し明るいうちに露出アンダー気味に撮るのがよさそうです。
また、ファイルフォーマットは後処理のしやすさを考えてRAWデータで保存しました。
そのまま、カメラを動かさないでホタルが出るまで待ち続けます。
さて、あたりが真っ暗になったときにフワッとホタルの柔らかな光を確認することができました。
スローシャッターにして、連続撮影を行います。
この時にカメラが動かないようにレリーズを使いますが、レリーズのシャッターロックを使えば手を放していても自動的にシャッターを切り続けてくれます。
さて、当日は数名カメラマンさんがいらっしゃいましたが、ある方はカメラを4~5台と同じ台数分の三脚を用意していました。
最初はなんでこんな台数のカメラを用意するんだろうと思っていましたが、比較明合成用の撮影をするためには1台ワンシーンしか撮影できないためなんですね。
撮影後の合成作業
さて、撮影後自宅で素材の合成を行いました。
結果として撮影時点の素材はちょっと露出オーバー気味だったので、RAWデータからJPEGデータに変換する際に明るさや彩度等を調整
まずは背景用に撮影したカットを配置。
右側のレイヤーにホタルの光の軌跡が写っているものを何枚も取り込みます。
光の軌跡を一枚表示して、上の写真のように「比較(明)」を選びます。
さらによさそうなものを「比較(明)」で追加、どんどん重ねていきます。
ホタルがたくさん飛んで枚数が多い時はよさそうな光の軌跡を選んで調整するそうです。
しかし、今回の写真は殆どすべての軌跡を合成
完成。
初めての比較明合成によるホタル写真でしたが大満足です。
ホタルの生息地を守りながら撮影を楽しむ
東京でもホタル観賞できる場所がいくつかあります。
特に多摩地域には自然に生息している場所も多いのですが、
ネットで情報を調べていると、年々その数が減少しているという記事をよく見ました。
今回撮影した横沢入の里山地区はカメラマンだけでなく、親子連れやカップルで来る人もいて、
子供がワクワクしながらホタルを眺めているのを見ると、
ホタルの幻想的な光の夜をこれからもみんなで共有できるといいなと思いつつ。
より一層環境に配慮しながらマナーよく撮影しなくてはと教えられた撮影でもありました。
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